蔵便り
10月28日、14:30の下村酒造店 ~ 荒木力の場合 ~
酒母の分析の準備に、
必要な滴定器を洗っている荒木力です。
この下村酒造店ホームページ内、
商品案内のページで
各お酒の成分表を掲載しています。
そのうちの、
酸度、アミノ酸度の測定に使用する器具です。
測定値は、
絶対値としても、比較して把握するものであっても、
とても重要なものです。
ですが、
僕が決して忘れられない光景があります。
昨年のできごと、
夜遅くに、酒母タンクを見つめていた荒木力の姿。
酵母の湧きあがるのを
わが子を育てるように見つめている姿です。
ここです。
測定値は測定値として、
もっとも重要なのは、
状貌であったり、香りであったり、手に取って舐めてみたり、
元気な酵母の湧きたつ泡の破裂音だったりして、
思いを込めて
分析判断するのは、
人間の五感の部分です。
昔の人の言葉、
「 分析値をオヤジ( 杜氏さん )に知らせるな!」
とは、よく言ったものです。
しかし、
荒木力、ウンコ座りしてても、画になりますな。
偶然見つけて、手にしている本、
「 清酒酵母の研究 」。
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10月28日、14:30の下村酒造店 ~ 住吉久仁雄の場合 ~
「 なんで、こんなとこ撮るねん、
もっと格好ええとこ撮ってくれよ。」とか、住吉さん。
いやいや、十分に格好ええとこです。
酒造りに必要な道具をこしらえて、
ついでに、雑然としたところを奇麗に整理してるとこです。
ついでに、わたしから。
整理整頓とかいいますが、
これは、分割して使うべきですな、
整理いうたら、
要る要らん、
使う使わないを仕分けて、
要らないものをバッサリ捨てることであって、
整頓いうんは、
仕分けて要るもんを使いやすく配置して、その状態を保ち続けることであって、
ただひとつ整理してならないのは、人。
「 人員整理 」
もっとも、卑しい言葉の一つです。
ここから本題へ戻ります、
つまりは、
清浄でなかったり、
雑然としてたりが、気持ち悪いという、
そういう、まっとうな心構えが尊いのです。
清浄でなかったり、
雑然としてたりでも、
なんともなくて過ごせるような精神状態は、
これから生活を共にするような酒造りの場には不似合いなものですから。
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10月28日、14:30の下村酒造店 ~ 妹尾聡一郎の場合 ~
密閉型の2号タンクを洗っています、妹尾聡一郎。
まづは、今季も使用しないかもしれないタンクなのですが、
蔵内の全てを洗浄しておかなければ、
なんだか、やはり気持ち悪さが付きまとうものです。
タンクも、
肌を磨いてもらって気持ちいいに違いないですし。
タンク梯子を使って、タンクに入っていきます。
タンクに入ってしまえば、
洗い中は、邪魔なので、梯子をタンクの外へ放り出してしまったりします。
洗い終えて後、
梯子を手繰り寄せるのが
めんどくさい、
そんな時、
ちょっとした技がありまして、
妹尾くんの場合、
タンクの口縁に逆手をかけて、
逆上がりして脱出できます。
でもね、危ないので、
万一ってこともあるので、お止めなさいって、
みなさん、誰も真似しないで下さい。
ちなみに、わたしの場合、
梯子がなくたって、
懸垂して、力技で脱出できます。
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もと立て
こんばんは。製造部 アラキです。
始まりました!
いやいや、以前から始まって入るのですが、今の時期は全てにおいて今期はじめての作業が多いもので。
ってなわけで、今日の今期初めてはモト立てです。
酒母ってやつです。文字通り、醪の一つ手前。酒の母です。
みなさんがよく目にする大きなタンクで櫂棒で混ぜている光景を見るのはもろみで最初からあれだけ一気に仕込むのではなく、まずは酒母ってのを造り、それの完成後に三回に分けて仕込み、ようやく醪が出来上がります。
で、まずは酒母の段階でしっかりと酵母を増殖させるわけです。
造りのすべての工程に無駄は無くもちろんここでもしっかりとしたモトを造ってあげないと後々もろみの段階で苦労するわけです。
まだまだ暖かいこの時期は何かと気を使う事も多いのですが、先ずは本日の作業は完了。
あす以降、きっちりと面倒を見ていきたいと思います。
暗くなった蔵で一人写真を撮ったり見て回るのは神秘的というか何か落ち着くものがあります。時に蔵の周りで猫が走ったりでドキッととすることも少なくないですがね・・・・。
では、みなさん今晩も良い晩酌を!!
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